◆村上記念病院糖尿病新聞 2009年12月11日発行
内臓脂肪について
歯科外来

・メタボリックシンドロームを知っていますか?

むかし「成人病」、今は「生活習慣病」と定義されることが多い「肥満」「高血圧」「高血糖」「糖尿病」などなど。
それらの原因とされているのが「内臓脂肪」です内臓の間に必要以上に脂肪が蓄積すると、さまざまな病気が
き起こされやすくなることが明らかになってきました。
「生活習慣病の前段階」=「メタボリック・シンドローム(内臓脂肪症候群)」

・あなたはメタボリックシンドローム?

まず、腹囲を測ってみましょう。
ウエストよりも数センチ下の位置になります。
力を入れてひっこめたりせず、自然な状態で。

«要注意の目安»

  • 男性……85センチ以上
  • 女性……90センチ以上
「血中中性脂肪」「血圧」「血糖値」のうち、2つ以上の値が以下の数値を示す。
  • 脂質……中性脂肪が150r/dl以上、もしくはHDLCが40r/dl未満、または両方
  • 血圧……収縮期血圧が130mmHg以上か、拡張期血圧が85mmHg以上または両方
  • 血糖値………空腹時血糖値が110mg/dl以上
以上に該当する状態ならば、「メタボリックシンドローム」と診断されます。

・肥満は以下の2つのタイプに大別されます。

■「皮下脂肪型肥満」
体の表面に脂肪がつくことで肥満になる状態。女性に多いタイプ。贅肉をつまむことができます。「洋ナシ型肥満」とも呼ばれます。「体の表面につく脂肪」。内臓脂肪に比べると溜まりにくいとされますが、減りにくいものでもあります。

■「内臓型脂肪肥満」
内臓の周りに脂肪がつく肥満。男性に多く見られるとされます。脂肪がたまるのは、腸など腹部の臓器を包んでいる「腸間膜」の部分。おなかがぽっこりと突き出している印象です。お腹がでているのに肉はつまめない可能性あり。見た目は太っている印象がなくても、内臓脂肪が蓄積されている(隠れ肥満)。「リンゴ型肥満」と呼ばれることもあります。
内臓脂肪は、皮下脂肪に比べて、分解・合成が盛んです。「たまりやすいが、分解されやすい脂肪」。深刻な症状により直結しやすいとされるのは「内臓脂肪型肥満」!!

・メタボリックシンドロームの恐怖

「動脈硬化」「糖尿病」「脂肪肝」「痛風」「睡眠時無呼吸症候群」など…

・内臓脂肪の食事での減らし方

まずは食事から!!

  • 「早メシ」はやめよう。
  • 「噛むこと」が大事!ゆっくりかんで食べること!!
  • 「中性脂肪」が気になる人は…意外な伏兵「果物」。食べ過ぎには注意。
  • 「血圧」が気になる人は…塩分を控えましょう。少しずつ薄味になれるように。
  • 「血糖値」が気になる人は…糖質のもの、ご飯やパンなどの炭水化物はなるべく昼間に食べるようにしましょう。

運動での改善法

毎日少しずつでも運動を!!

  • 基本は「歩くこと」。
    短時間でも効果あり。
  • 少しずつ「筋肉量を増やそう」

村上記念病院糖尿病チーム
村上記念病院
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