◆村上記念病院糖尿病新聞 2007年10月12日発行
ひざの運動療法
理学療法士
変形性膝関節症とは?
:特に中高年になって膝が痛む病気の中で最も多いものです。加齢や肥満、ケガなどにより関節に負担がかかり軟骨が痛み・擦り減り、ついには骨同士が擦れ合ってしまいます。

膝関節の負担
:普通に歩くだけでも体重の約4倍、階段などの段差では約7倍の負担がかかると言われています。膝に負担がかかりやすいのは、『剪断力(せんだんりょく)』:運動時の大腿骨と脛骨の間で起こる、ねじれの運動があるためです。

膝は動かさないと制限が起こる
:痛みなどがあると無理に動かそうとしません。一時的には痛みが和らぎます。しかし、適度に動かしてないと動く範囲が狭まり、筋力低下も起こります。(特に大腿四頭筋:膝の上方にある太ももの筋肉)さらに進行すると安静時痛も出現し、日常生活にも支障をきたします。
    ※運動前のストレッチ:可動域の確保、筋温の上昇
      運動後のストレッチ:次の日に疲れを残しにくくするという効果がある。


●運動
中殿筋:横向きに寝た姿勢で、膝を伸ばしたままで上の足を上方に挙げる。
腸腰筋:上向きに寝て、片方ずつ膝を伸ばしたまま上に挙げる。(反対の足は曲げる)曲げておくことで腰への負担を減らす。
股関節内転筋:上向きに寝て、膝の間にクッションを入れ、両膝で押すようにする。
大殿筋:うつ伏せに寝て、片方ずつ膝を伸ばしたままで上に挙げる。(膝を曲げてもOK)
下腿三頭筋:転倒しないように手は壁などを把持し、爪先立ちを繰り返す
大腿四頭筋:膝を伸ばしたまま座るか、寝た姿勢で、膝裏で床を押すようにする。難しければ、膝裏の下にクッションをおいて、それを押すようにすればやりやすい。(この時につま先を反るようにした方が大腿四頭筋に力が入りやすい)

※ 運動時の注意事項:呼吸は止めずに自然体で、低負荷・高頻度、運動前後のストレッチも忘れずに!
村上記念病院糖尿病チーム
村上記念病院
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