■尿失禁とは? |
自分の意思に反して、尿がもれてしまう症状のことを言います。
日常生活に支障をきたしているにもかかわらず、恥ずかしいから誰にも話したくない、歳だから仕方がない、治らないとあきらめていませんか? |
■尿失禁の種類、原因は? |
・腹圧性尿失禁:
咳やくしゃみをした時、重いものを持ち上げた時など腹圧のかかった時に起こす状態。原因は腹圧のかかった時に蓄尿をコントロールする尿道の括約筋の締め付ける力が弱くなる、骨盤底筋群が緩むなどがあります。
・切迫性尿失禁:
蓄尿時に急に起こる、抑えられない尿意と同時、またはその直後に自分の意思に反して尿が漏れてしまう状態。 原因は大脳が排尿の許可を出していないのに膀胱が勝手に収縮するためです。脳出血や脳梗塞の後遺症、パーキンソン病、膀胱炎が主な原因です。
・混合性尿失禁:
腹圧性と切迫性の両方の要素を持つもの。 |
■診断方法は?: |
排尿状態について問診、診察
排尿日誌:
数日間の排尿状態を日誌に記録。
QOL(生活の質)評価
パッドテスト:
500mlの水道水を飲み、歩行、階段の昇降などし、パッドに何g尿がもれるかを調べます。
鎖膀胱造影:
膀胱の形態と位置異常の評価をします。 |
■治療方法は? |
・腹圧性尿失禁:
生活指導;危険因子である肥満、便秘、飲水過多などの改善について指導。
膀胱訓練法;排尿間隔を延長することにより膀胱容量を増加させる。
下部尿路リハビリテーション;骨盤底筋体操や干渉低周波電流による電気刺激療法(ウロマスター)
薬物療法;下部尿路リハビリテーションの補助的に使用。
外科的治療;TVT手術を施行しています。
専用のテープを使用し尿道を支え、お腹に腹圧がかかる時に尿道を締め、尿失禁を改善する。腰椎麻酔で行い4−5日の入院。手術創は下腹部に10mmの傷が2か所、膣前壁に15mmの傷が1か所のみ
・切迫性尿失禁:
生活指導;早めにトイレに行く習慣など日常生活での一般的な指導
膀胱訓練法
下部尿路リハビリテーション
薬物療法;中心的な治療。 |