◆村上記念病院糖尿病新聞 2005年10月24日発行
民間療法ってなあに?
4・5病棟看護師

 
 今までも民間療法の種類について健康教室で触れています。健康食品であったり、健康器具であったり。身近では、健康茶であったり・・・。

 民間療法とは・・一般に「古来より民間人の間で発見され、伝承されている病気にたいする治療法」であり、ある糖尿病関連の本では「医療機関で指定された治療以外に患者自身が糖尿病治療を目的としたすべての行為」としています。科学的裏づけはありません。

 今回は「糖尿病ネットワーク」の資料を紹介しました。
民間療法をしている、またはしたことがある人は4人に1人。
していない理由は、効果がないと思う、副作用が心配、費用が高い等。
していてやめた理由は、効果が感じられない、費用が高い等。
費用はちなみに2万円未満が多いようです。

そして、している人で、医師や看護師にしていることを伝えた人は30%(な〜ぜ?)

問題になるのは、民間療法のみに頼ることです。糖尿病に限らずですが、早期発見、早期治療、そして定期的な受診や検査でコントロールを確認するのが原則です。それができないとコントロール状態がわからなくなります。
巧みなセールストークや人間関係に惑わされることなく、快適な日常生活を送るためにも、ぜひ!主治医や医療関係者にご相談されることをオススメします。

やはり「糖尿病ネットワーク」から、民間療法にまつわる勘違いをいくつかご紹介します。

  • 面倒な治療より手軽にできる方法で治療したい。
  • 新聞やテレビでこれだけ話題になっているなら効果がないわけがない。
  • 医者にかかっても結局治らない。だったら自分で治そう。
  • これを飲めば(食べれば)インスリンがいらなくなる。など

民間療法に関する情報に接した時のチェックポイント

  • 糖尿病の状態は、検査を受けなければ誰にもわからない。
  • 血糖値は測定のタイミングで大きく変動する。
  • 驚くほどの効果がある民間療法はそれだけ要注意。
  • インスリン注射を勝手に中断するのは大変危険。
  • それでもしたい人は治療の基本を裳守り「付け足し」にする。

あくまでも、糖尿病について十分勉強し、価格等に注意し、人に勧めるなら相手の病状、治療内容を十分聞いてから無理強いすることなく勧めるマナーをお願いします。

 いいとこどりの治療はむづかしいようです。
今回は、お祭りということもあり、教室後「お食事会」がありました。次回参加される方は、内科外来でお申し込み下さい。

 村上記念病院糖尿病チーム

村上記念病院
前へ戻る次へ