◆村上記念病院糖尿病新聞 2012年2月発行
ひび割れ対策〜すべすべしたお肌を守りましょう〜
村上記念病院

手荒れひび割れの原因

  • 冬の寒さや乾燥が主な原因で、表皮が乾燥により水分を失ってしまうと皮膚の弾力がなくなり亀裂などができやすくなります。 通常は皮膚が乾燥すると潤いを保つために皮脂腺から皮脂が分泌されますが、寒いと皮脂が出にくくなります。
  • 水を扱う仕事や紙を扱う仕事に従事する人に起こりやすく、高齢者になるにつれ、皮膚角質水分量や皮脂が少なくなり、乾燥しやすくなるためひび割れを起こしやすいのです。
  • 寒さにより体内の循環が悪くなり、栄養が行き届かなくなるため皮膚の再生機能が追い付かなくなることも原因のひとつです。


ひび割れ予防方法

  • 化学物質の入った洗剤は、皮膚の皮脂膜(バリアー)を落としてしまうので直接肌の荒れている部分にはかからないように工夫してください。可能であれば、水洗いのときは木綿の手袋をしてからゴム手袋をはめて行うなど工夫してください。直接皮膚を濡らさないようにすることが大切です。
  • 少しでも肌の乾燥を見つけたら保湿クリームを塗ってください。
  • ハンドケア専用のクリームはお肌に負担の少ない自分にあったものを使用してください。良い香りがするハンドクリームは気持ちが良いかもしれませんが、お肌には刺激が強かったりする場合もあるようです。市販のものであれば用法をよく読んでからお使いください。
  • 手足の観察をこまめにしましょう。普段から肌の乾燥に気を配り、手や足を洗った後は水気をよくふき取りましょう。早期発見・早期治療が大切です。

もしも肌がひび割れてしまったら?

  • 日中活動している時は市販のひび割れクリームを使用してもよいですが、体を動かしている間のケアは応急処置でしかありません。体動の少ない寝る前のケアが一番大事になります。
  • 白色ワセリンを乾燥している部分に塗り、ラップでくるんで保湿して下さい。手の場合は木綿の手袋や軍手でもよいです。
  • 入浴後、夜寝ている間にケアを行うと一番効果があります。
     理由→1.日中活動時間だとひび割れている場所に重力や力が加わり、ひび割れが治り
          にくいからです。
          2.ワセリンや保湿クリームを足裏に塗る場合は滑りやすくなるため、転倒のリスクが
          あります。足裏に塗った場合は朝起きたらよくふき取りましょう。

足裏ケアの一例
  @入浴後、足裏のひび割れたところに白色ワセリンをたっぷりと塗る
  Aワセリンを塗った患部をサランラップで覆う(はがれないようにテープなどで固定する)
  B就寝 → 起床 → ラップをはがし、ワセリンをタオルでふき取る

  • ひび割れる前にケアしましょう。そしてひどくなる前に、できるだけ早く診察してください。

最後に・・・・・・

一番大切なことは普段のケアです。今ひび割れていない、まだ乾燥していてもひどくないから大丈夫などと思わず、少しでも乾燥してきたり気になり始めたら、ひどくなる前に対処してください。何事もそうですが早期発見・早期治療が第一の対策です。
「まだ大丈夫」「面倒くさい」などの気持は捨て、普段からお肌の状態を観察し、ひび割れる前にケアするようにしましょう。


糖尿病の人口  ドライアイについての講習会

村上記念病院糖尿病チーム
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