◆村上記念病院糖尿病新聞 2009年6月12日発行
さあ比較してみよう!パート2。お米VS炭水化物
2病棟 看護師

  食物から取り込まれた栄養素は、体の中に入ると複雑に変化しながらさまざまな働きをします。
  今回は、炭水化物についてお話していきます。

◆炭水化物の代表は米やパン

  活動に必要なエネルギーを作りだすための栄養素で主な要素は糖質です。
体内に取り入れた炭水化物は消化や分解されて、一部は血液に乗り活動エネルギーとして消費され、リラックス効果などを与えます。また、一部は筋肉や肝臓にグリコーゲンとして蓄えられ肝臓の解毒作用を助けます。
ただ、すべてが蓄えられるのではなく、筋肉や肝臓に入りきらずに余ったものは、脂肪として身体に蓄積されるために、高脂血症、脂肪肝、動脈硬化などの症状を引き起こす可能性があります。

女性は炭水化物が体脂肪として蓄積されやすい

  筋肉の量が男性に比べると少ないので、エネルギーとしての消費量も少なく、炭水化物(糖質)が余るために、体脂肪として蓄積されやすい傾向があります。しかし、極端なダイエットなどの食事制限から、炭水化物が不足すると肝臓の解毒作用が低下して、肌荒れなどの問題が起こります。


「脳」はブドウ糖で働いている。

  ブドウ糖だけが「脳」のエネルギー源です。
  炭水化物が細かく分解されると、最期にはブドウ糖になります。脳を始動させ、これから活動を始めようとする、一日の最初の食事に、炭水化物は欠かせない食べ物といえます。
人によって生活パターンは違いますが通常は朝食です。


炭水化物を食べると眠気や疲労感を感じる場合がある。

  炭水化物はアミノ酸から作られた「セロトニン」と言う物質を増加させます。セロトニンは、脳内の神経伝達物質のひとつで、精神を安定させる作用があり、不足すると感情にブレーキが掛かりにくくなるため、快楽か抜け出せずに依存症に陥ったり、逆に、うつ病になり易くなるので、脳内モルヒネとも呼ばれています。
  満腹感を出して食欲をコントロールしたり、疲労感や眠気をもたらします。


村上記念病院糖尿病チーム
村上記念病院
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