◆村上記念病院糖尿病新聞 2004年7月9日発行
しびれの話
糖尿病外来 古川慎哉

糖尿病の患者様にはしびれの症状が出現することが多く、その原因はさまざまです。

 1.糖尿病によるしびれ

 2.血液の流れの悪さによるしびれ

 3.腰の神経の圧迫によるしびれ

 
1 糖尿病によるしびれ
糖尿病になってから長かったり、血糖のコントロールが悪いと、しびれが起こってきます。
体のなかでももっとも長い神経へ糖尿病による障害が出現してきます。主として足の神経に障害が起こってきます。特に左右対称におこり、しびれが足先や足裏から起こってきます。
手先からしびれが出現したり、左右どちらかのみにある時はほかのしびれの原因を探る必要があるかもしれません。
2 血行不良によるしびれ
閉塞性動脈性硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)と言われる足の付け根の動脈が閉塞しておこるものがあります。通称ASO(エーエスオー)といわれます。  
糖尿病だけではなくて、タバコ、高血圧、アルコール、コレステロールが高いこともこのしびれを起こす原因ですので、糖尿病が軽くても起こる可能性があります。
村上記念病院には簡単に血液の流れをしらべる機械があるので気軽に内科外来へいらしてください。
同時に血管年齢を調べることができますので、ぜひ!(私も一度調べてみました。)
3 腰の神経の圧迫によるしびれ
腰のヘルニアなどで、腰の神経を圧迫することでしびれが起こってきます。腰痛がある人などは神経の圧迫によるものが考えられます。
調べるとかなりの人にヘルニアがあるといわれています。
糖尿病も軽いにもかかわらず、しびれがある人は腰を一度調べてみましょう。

糖尿病に起こるしびれはさまざまです。原因が違えば、治療法も大きく違いがあります。
どうぞ気軽に糖尿病外来へいらしてください。

村上記念病院糖尿病チーム

村上記念病院
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