◆村上記念病院糖尿病新聞 2004年3月4日発行
たばこの危険性
 


タバコの3悪(有害物質)

タバコの煙の中には400種類もの有害物質が含まれていると言われます。その代表格は、ニコチン、タール、一酸化炭素です。ニコチンは、口の中の粘膜から実の効率よく吸収され、タバコを吸って数秒以内に全身に回ります。ニコチンの少ないタバコに変えても無意識にしっかり煙を吸って、ほとんど同じ量のニコチンを吸収しています。
 

ニコチンの害→ 喫煙すると煙の中のニコチンが肺に入り、毛細血管から吸収されて全身に運ばれます。その速さは、わずか7秒で脳に達するほどです。
ニコチンは自律神経を刺激して抹消血管を収縮させるので、その結果皮膚の温度が下がるほか、せきやたん、動悸、息切れ、頭痛、食欲不振、吐き気や嘔吐を引き起こします。
 また喫煙が長期間に及んだ場合、自分の意思とは無関係に吸わずには入られない状態になることもあります。これはニコチンの依存性があるからです。
タールの害→ タールとは一般に「やに」と呼ばれている物質で喉頭がんや肺がん、気管支炎、脳血栓や脳梗塞、胃・十二指腸潰瘍、動脈硬化や肺気腫などの原因になります。
タールの中には発がん物質が60種類以上も含まれています。
一酸化炭素の害→ 喫煙によって一酸化炭素が体内に入ると、酸素より早く赤血球と結合してしまいます。しかもいったん結合なかなか離れません。
そのため、一脳をはじめ全身に運ばれる酸素の量が減り、活動がにぶることになります。また一酸化炭素によって起こる酸素不足は、血管壁を傷つけます。
さらにニコチンの作用による血管収縮で血流量も不足するため、心臓にも負担をかけています。

喫煙と死亡率

「タバコは健康に良くないって言うけれど、肺がんになるかもって言う位でしょう?」と思っていません?タバコを吸い続けると、肺がん以外にもさまざまな病気のリスクを高めます。キチンと理解しておきましょう!

喉頭 がん 32.5倍 口腔・咽頭がん 3.0倍
肺 気 腫 2.2倍 肺  がん 4.5倍
虚血性疾患 1.7倍 食道 がん 2.2倍
肝臓 がん 1.5倍 胃 潰 瘍 1.9倍
すい臓がん 1.6倍 胃  がん 1.5倍
膀胱 がん 1.6倍 子宮頸がん 1.6倍

喫煙することによって、こんなにリスクが高まります!

村上記念病院糖尿病チーム

村上記念病院
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