9月19日、透析科の看護師さんが腎症のお話をしてくれました。
糖尿病の「3大合併症」の一つに腎症があります。
腎症とは平たく言うと腎臓から蛋白が下りることです。
腎症は5つの時期に分けられます。
(1) 正常期
(2) 微量アルブミン期(早期腎症)
(3) 顕性腎症期
(4) 腎不全期
(5) 透析期
末期腎不全期になると、透析を行うか腎移植を行わなければならなくなります。当然、日常生活が制限され「生活の質」が損なわれてしまいます。
腎症になる原因にはいくつかありますが、最近は糖尿病からくる腎症(糖尿病性腎症)が急激に増え、それに伴い透析導入が必要な患者さんが増えています。
当院でも、新しく透析導入となった患者様10名のうち8名は糖尿病性腎症が原因だそうです。
ところで、透析患者さんに掛かる費用は一体どれぐらいなのでしょうか。
外来だと一人につき月40万円、入院だと70万円掛かっていて、日本全体ではなんと年間1兆円以上が使われているのです。医療費削減が叫ばれる中、自分のためだけでなく日本のためにも、透析を行わなくて済むようにしたいものです。そのためには腎症の早期発見と、一日一日の食生活が基本になります。糖尿病患者さんは腎症と診断されなくても血糖のコントロールに努め塩分・蛋白の取りすぎに注意しましょう。
<お詫び>
9月5日に予定されていた、井上先生による「網膜症」のお話は都合により延期となりました。改めて機会を設けますが、日程は未定です。決まり次第お知らせします。