先日、フットケアとシックディ対策についての教室がありました。フットケアとは、足について、シックディとは、病気になったときの注意点です。
糖尿病とは、日頃からの血糖コントロールが重要ですが、糖尿病による足の病気は、気づかないうちに進行していることが多いのが特徴です。足がしびれたり、安静時に足がつる等あれば、注意が必要です。神経障害の疑いが考えられます。怪我や火傷をはじめ、深爪や水虫でも、安易に考えてはいけません。素人判断の治療もいけません。適切な処置でないと、壊疽に進展する可能性があります。靴も、足にあったものを選びましょう。
また、病気になったとき(シックディ)は、定期健診のほかに、早めに医師に相談しましょう。熱が出たり、食欲がない、下痢等の消化器症状で食べれないとか、食事がいつも通り摂れないとき、自己判断しないで、すみやかに医師に相談しましょう。インシュリンも勝手に中止してはいけません。納得できない方、ぜひ医師にお尋ねください。
シックディの注意点
- 水分を十分にとり、塩分は薄味で。脱水予防のため、1日1000ml以上飲む。
- 食べられるものを食べやすい形(かゆ、麺類、果実等)でとる。スポーツドリンクや味噌汁等が糖質や電解質の補給によい。
- 食べられない時は、主治医の指示を受ける。体調が悪いときはインシュリンの効きは悪くなるといわれている。食事が摂れないという理由でインシュリン注射を絶対に中止しない。量も医師に相談する。
日常生活において注意すること
- うがいをする。風邪や口から入るバイ菌の予防。
- 虫歯予防、歯槽膿漏予防。食後の歯磨きを忘れずに。入れ歯も洗おう。
- けが、やけどをしないよう注意する。
- 深爪をしない。見えにくい方は誰かに切ってもらおう。
- 陰部の清潔。あせもや湿疹も注意。
- 水虫はなおす。こまめに手足を洗う。くつずれも放置しない。
- うおのめ、タコ、きずをつくらない。
ついうっかりの日常の不注意から感染症にかかってしまうことがありますので、そうならないように早い時期に検査を受けたり、定期的に検査を受けたりすることが大事です。「いけません」の連発ですが、自己判断が回復を遅らせる可能性がありますので、血糖コントロールはもちろんのこと、体調を乱したら、すみやかに医師の指示をうけてください。
次回は古川Drの講義です。ぜひ6F多目的ホールまでおいでください。お待ちしています。