平成28年に「排尿自立指導料」が新設され、当院でも排尿ケアチームが発足しました。排尿ケアチームは、専任の泌尿器科医師、看護師、理学療法士からなる排尿ケアに係る専門的知識を有した多職種からなるチームです。入院患者の下部尿路機能障害を評価して、病棟の看護師等と共同して、包括的排尿ケアを立案・実施しその評価をしています。指導と支援の目的は、人としての尊厳を守る、ADLの維持・増進、尿路感染の防止、早期退院です。
排尿という行為で誰かの手を借りることに、ほとんどの人が抵抗があると思います。しかし実際は、術後患者や重症な方、仙骨部に褥瘡がある方等は尿道にカテーテルを留置する適応になります。その方々の管理をして合併症の予防や対応をします。また、留置カテーテルの適応外の方には、排尿行為の過程を知って羞恥心や安全、習慣・価値観への配慮が必要です。高齢者の生活機能に直結してQOLに大きくかかわってくるためです。これらを注意しながら排尿の自立支援をしていきます。