今年度の看護部の勉強会として、当院の薬剤師さんによる薬剤に関するシリーズになりました。
今回は、医療用麻薬、その使い方、副作用対策、法律に基づく取扱いの注意についての講義でした。
まず、医療用麻薬、オピオイドは、優秀な痛み止めであり、がんの強い痛みにとても有効で、使う量に上限がないとのこと。がん疼痛治療では中毒にならず、副作用の対処法はわかっています。といっても、患者さんへは十分な説明が必要です。使用量に上限はないと言っても、個人差はあります。ただ、繰り返し使用しても効果がなくなることはないそうです。頓服として上手に使いましょう。
WHO方式がん疼痛治療法で「鎮痛薬使用の5原則」
- 経口的に
- 時刻を決めて規則正しく
- 除痛ラダーにそって効力の順に
- 患者ごとの個別的な量で
- その上で細かい配慮を
麻薬の保管に関しては、事故防止を目的に堅固な設備が必要です。麻薬の事故が起こった場合は、速やかに保健所に届出を提出しないといけません。
医療用麻薬は非常に優秀な痛み止めでありますが、副作用で患者さんが苦しまないよう対策をしっかりと取り、我慢しなくてよいように上手にレスキューとして使うようにしましょう。