村上記念病院


院内全体研修「標準予防策」

前回はパワーハラスメントについての講義でした。今回はその他のハラスメントについて講義をして頂きました。

1.マタニティハラスメント(防止対策)
マタハラとは妊娠・出産を理由として女性職員を解雇・降格したり、妊娠・出産に関する言動により精神的な苦痛を与えたりする行為です。
マタハラにはどんなケースがあるか、またマタハラに対しての防止措置、予防についての説明がありました。
知識不足や思い込みが人格批判に繋がり、悪意がなかったでは済まされません。
マタハラを予防するためには個々が法の知識、妊娠・出産・育児・介護についての知識を得ることが大切だということを学びました。

2.セクシャルハラスメント(防止対策)
セクシャルハラスメントとは職場において相手の意に反した、性的な言動を行い、それに対する対応によって、仕事をする上で一定の不利益を与えたり、また性的な言動を繰り返すことによって就業環境を悪化させること、またこれらの土壌になる性による固定的な知識や言動をいいます。
セクシャルハラスメントを防止するためには、①自分自身の言動に注意する。家族がされたら嫌だと思うことはしない。
②勇気を出して行動する。中途半端に嫌がったり恥ずかしがったりせず漠然とした態度をとる。ということが大切だと説明がありました。
またセクハラの裁判案件、職場内外で起きやすい性的発言例の話もありました。
可愛いよね、スタイル良いよね等、身体的特徴を話題にすることや不必要な身体接触、接近もセクハラになるそうです。

3.その他のハラスメント
その他のハラスメントとしては、モラルハラスメント(優位性を持たない人間関係での精神的な嫌がらせ)、スメルハラスメント(たばこや香水の匂い)、SNSハラスメント(ネット上での誹謗中傷)などがあるそうです。

4.ハラスメントに対する組織としての対策
これらのハラスメントを予防するための組織の取組としてはトップがハラスメントを無くすことを明言したり、ルールの取り決め、実態を把握するためのアンケート調査、教育、周知などを行うそうです。また、解決するための取組としては相談窓口、対応責任者の設置や行為者に再発防止研修を実施したりすることがあるそうです。

5.まとめ
ハラスメントは組織や上司の努力だけで解決できる問題ではありません。
従業員一人一人が「働きやすい職場は自分たちで作る」「自分たちの職場は自分たちで変えられる」という主体的な参加意識を持つことが大切です。
職場環境づくりへの責任感を各自が持つことで、人として対等な意識が生まれてきます。研修を通して様々なことを学ばせていただきました。


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