当院整形外科 伊藤先生による院内勉強会、本日のテーマは「骨粗鬆症について」です。
「骨粗鬆症の予防と治療のガイドライン2011年版」でお話しいただきました。
まず、国内の骨粗鬆症の患者数は、推定で1280万人、そのうち[男性]300万人 [女性]980万人で、意外と、思っている以上に骨粗鬆症の患者は多いのです。
*ここで骨粗鬆症の症状についてです。
@自覚症状はないか、あるいは腰背部の重苦しい感じ
A骨折に伴う症状(急性)、椎体(圧迫)骨折、体動時痛(臥位から起き上がり時の痛み)
腹部へ拡大する痛み。変形。
B椎体変形に伴う症状・・・脊柱円背 消化器症状;胸やけ、逆流性食道炎
便秘、心肺 機能の低下、胸郭可動域制限
C四肢の骨折(非椎体骨折)・・・荷重痛、運動痛、腫脹 変形、短縮(大腿骨近位部骨折 :外旋変形、短縮)などが、骨粗鬆症の症状として見られます。
検査として、X線検査等の画像診断、骨密度、骨代謝マーカー測定があります。
治療は、食事療法、運動療法は予防、治療に不可欠です。薬物療法は、治療開始の開始基準がガイドライン2011にあります。
骨粗鬆症での骨折原因として、転倒があげられますが、その部位は、背骨、足の付け根、手首、腕の付根などです。大腿骨近位部骨折発生数は、1987年から5年ごとに行われる厚生労働省の調査結果です。
2007年 1年間で 14万8100人 [男性]3万1300人 [女性]11万6800人
これらは依然として増加しています。QOL、ADLの低下をきたし寝たきりの原因ともなりますので、気をつけましょう。