村上記念病院


院内勉強会テーマ「アナフィラキシー」  H24.8.24.

  森先生の講義、今回は命に関わる可能性もあるアナフィラキシーについてです。
 ハチ毒、食物、薬物等が体内に入って、数分から数十分以内に、まず、じんましん等の皮膚症状があり、次に典型的症状として呼吸困難、ショック、意識障害、血圧低下、めまい等があります。
 1年間の受傷者の約9割が、ハチの活動が盛んで、攻撃性が増す7〜10月に被害にあうそうです。刺傷の原因は主にアシナガバチ、スズメバチです。ミツバチは1%程度です。ショック時は数分以内にボスミンの筋肉注射で症状を改善させるべき。簡単に投与できるペンタイプが紹介されました。また、過去に起こしたアナフィラキシーの原因となったアレルゲンを誤って摂取し、明らかな異常症状を感じた時点では、速やかに病院に受診しショック抑制のための処置をしてもらいましょう。いずれも生命の危険があるため迅速な対応処置が大切です。
 今の時期スズメバチに要注意です。
 以前も紹介しましたが、茶のしずく石鹸に、ごく微量の小麦が混入していたため小麦アレルギーの人が反応し、かゆみや呼吸困難等の症状がでた報告があります。また、某化粧品の口紅に、コチニール色素のアレルギーの人が反応しました。成分表示は名称が変わることがあるので、よく注意しましょう。
 今回は、ひとえにアレルギーといっても、生命をおびやかす危険のあることを学びました。知らないうちにアレルゲンとなるものを摂取している可能性もあり、今一度身の回りのことに注意をしてみましょう。





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